環境

RCマネジメント

方針

レスポンシブル・ケアに関わる経営方針

化学企業が社会の重要な一員として共生するには、すべての事業活動が、社会環境や自然環境と調和が図られ、社会から認識・評価され受容されるものでなければなりません。日油グループは、この基本認識のもと、所属するすべての役員と従業員が遵守すべき方針として、「レスポンシブル・ケアに関わる経営方針」を定めて遵守し、社会から一層信頼される企業グループであるように努めています。
また、2014年には国際化学工業協会協議会が提唱する「レスポンシブル・ケア世界憲章」に署名し、その支持とRC活動の国内外での実践を表明しました。

レスポンシブル・ケアに関わる経営方針

日油グループは、顧客・地域住民・従業員に対する安全と健康の確保のため、また、環境の保全ならびに生態系および資源の保護のために、レスポンシブル・ケア(責任ある配慮)を持って全ての事業活動を行なうことを環境安全、製品安全、設備安全、物流安全および労働安全の5つの安全に関わる経営方針とする。
 

日油および関係会社の全ての役員ならびに従業員は、

  • 社会環境や自然環境に対する十分な安全配慮を持ち、
  • 適切な自主管理と緊密な業務連携のもとに、
  • 信頼性の高い安全性評価と関連法規の遵守により、
  • 製品の開発から製造・流通・使用を経て、最終の廃棄に至るまでの全てのプロセスにおける環境・安全および健康に及ぼす影響を最小化するよう努めなければならない。
     

(2023年4月 改正)

自然や社会との調和に向けて

経営方針に基づいて取り組むレスポンシブル・ケア活動により、5つの安全(環境、設備、製品、労働、物流)に対し、毎年PDCAサイクルを回して、レベルアップを図っています。
環境安全では気候変動への対応と生物多様性の保全、設備安全では安定操業、製品安全では化学物質の安全情報提供、労働安全では従業員保護、物流安全では安全な配送を、当面の課題としています。
また、化学品の製造業が多くのエネルギーを消費する産業であると認識し、温室効果ガス排出量の削減や水資源の有効利用に取り組んでいきます。さらに、有事の発生が従業員や周辺地域の安全確保に関わることを自覚し、災害ゼロを目指して努めていきます。
グループ一丸となってレスポンシブル・ケア活動を推進し、自然や社会と調和し、皆さまに安心・安全をお届けします。

取締役 常務執行役員 技術本部長 山内 一美

5つの安全に関する取り組み

日油グループでは、5つの安全に関するさまざまな取り組みを進めています。RC活動を、「環境安全」「設備安全」「製品安全」「労働安全」「物流安全」の「5つの安全」に分類し、毎年、RC活動目標、重点課題および実施項目を設定し、事業所、工場ならびにグループ会社ごとに、具体的な施策に落とし込み、1995年より活動を実践しています。また、5つの安全に加えて、情報開示や地域との交流などを通した「社会との対話」についても活動しています。

推進体制

RC推進組織

RC委員会は、社長より委嘱された執行役員(山内一美技術本部長〈取締役兼常務執行役員〉)を委員長に、事業部門長およびスタッフ部門長を委員として構成しています。 RC委員会によるRC活動の決定は、適時に、グループ方針として周知徹底するため、事業部門、工場・研究所と関係会社に、管理者および担当者を配置し、RC目標の具体的な展開を図っています。

推進組織は、社長、CSR委員会、RC委員会、事業部門統括RC管理者、事業所・工場・研究所、RC管理者のラインです。

RC推進組織体制図

RC活動の展開フロー

RC活動は、PDCAのサイクルを確実に回すことでスパイラルアップに努め、展開しています。

Do・RC活動計画の実施、Check・内部監査による点検と評価、Act・方針・目標の見直し、Plan・活動計画の作成

内部監査(RC監査)

内部監査(RC監査)の状況

日油グループでは、RC活動の有効性確保のため、毎年「RC監査」を実施しています。対象は国内外の事業所・工場および子会社で、1998年度から継続的に実施しています。2024年度は、「法令遵守」を重点テーマに、グループ全体の監査を実施。各事業所のRC活動目標の進捗状況や5つの安全活動のレベルを確認し、改善を促しました。
また、化学物質管理の強化のため、全事業所・工場を対象に実地および書面監査を実施しています。新規化学物質の届出状況(2024年度実績値:494件)に加え、化学物質管理の法令遵守状況を確認し、2023年度監査で指摘された項目の改善状況を確認し、化学物質管理レベルの向上を図りました。すべての監査の指摘事項への対応状況は、フォローアップを実施し、確実に是正対応がとられるようにしています。
直近5年間の重点監査項目は下表のとおりです。

RC監査の実施状況
 

年度 監査時の重点テーマ
2020年度
  • 地震・津波に対する対応状況の確認
  • PCB廃棄物の処理状況の確認
  • 可動体に対する安全対策の確認
  • 法令変更に関しての監視状況の確認
2021年度
  • ホースの適切な使用
  • 有機溶剤中毒予防規制(有機則)・特定化学物質障害予防規則(特化則)管理状況の確認
  • 保護具の適切な決定と使用管理状況
  • エネルギー管理状況の確認
2022年度
  • 特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律(化管法)改正について
  • 可搬式設備の安全性確認
  • セーフティアセスメント実施確認
  • CO₂削減施策の進捗確認
2023年度
  • 労働安全衛生規則(安衛則)改正について
  • 転倒、転落、墜落災害発生防止の対策実施状況
  • 薬傷災害発生防止の対策実施状況
  • CO₂、PRTR物質排出量削減施策の進捗確認
2024年度
  • 労働安全衛生規則(安衛則)改正について
  • 転倒、薬傷災害発生防止の対策実施状況
  • 生産技術に関する技能・技術の伝承に関する取り組みについて
  • CO₂、PRTR物質排出量削減施策の進捗確認

EMS

日油グループでは、環境安全活動の透明性や客観性を高めるための一つの手段として外部認証の取得を進めています。

EMS1(環境マネジメントシステム)の構築状況

日油では、製造部門を有するすべての事業所・工場で「ISO14001」の認証を取得し、それぞれの事業内容や地域特性を考慮して環境改善活動に組織的に取り組んでいます。連結子会社では、6社で「ISO14001」の認証を取得しています。また、ニチユ物流㈱は交通エコロジー・モビリティ財団が推進する「グリーン経営」を導入しています。
 

ISO14001認証取得率(生産数量ベース※2)

  • 2023年度 環境認定:93% [対象範囲:国内グループ ]、90% [対象範囲:日油グループ ]
  • 2024年度 環境認定:94% [対象範囲:国内グループ ]、91% [対象範囲:日油グループ ]
日油愛知事業所のISO14001の認証書とニチユ物流株式会社のグリーン経営認証の登録証です

日油
 

事業所・工場 環境マネジメントシステム 認証番号 最新再認証年月
川崎事業所 ISO14001 JP025987V1.0 2025.03
愛知事業所 ISO14001 JP023236 2023.01
尼崎工場 ISO14001 4705737-2A 2022.09
大分工場 ISO14001 JP024408 2024.01

グループ会社
 

会社 環境マネジメントシステム 認証番号 最新再認証年月
日本工機㈱ 白河製造所 ISO14001 JSAE741 2024.12
NOFメタルコーティングス㈱ ISO14001 JP025639 2024.11
常熟日油化工有限公司 ISO14001 CN20/21620 2024.01
NOF METAL COATINGS
EUROPE S.A.
ISO14001 N°2000/14320.7 2023.12
NOF METAL COATINGS
EUROPE N.V.
ISO14001 10477422 2024.10
NOF METAL COATINGS
SOUTH  AMERICA
IND.E COM.LTDA.
ISO14001 BR040178 2023.12
  1. Environmental Management Systemの略。環境方針を作成し、実施し、見直しかつ維持するための組織の体制、計画活動、責任、慣行、手順、プロセスおよび経営資源を含んだ管理システム。
  2. 生産数量ベース:生産部門を有する事業所・工場、関係会社(単体4か所、国内関係会社7社、海外関係会社6社)の総生産量を基準とする。 

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