事業を通じたイノベーション

クリーンテックへの取り組み

豊かで持続可能な社会実現のための新たな価値の提供

基本的な考え
 日油は、持続可能な社会と経済成長の両立に向け、クリーンテックの開発に力をいれています。「ライフ・ヘルスケア」、「環境・エネルギー」、「電子・情報」の3分野において市場ニーズの変化に柔軟に対応し、さらなる新製品・新技術開発の加速、生産性の向上に取り組んでいます。
 人生100年時代において、健康寿命延伸による社会保障費の抑制、高齢者の生活の質向上など、健康に関わる社会課題の解決が強く求められております。また、映像デバイスやスマートフォンの高画質化、情報通信技術の高速・大容量化、自動車のEVへの加速など、電子素材への要求性能はますます高まっております。このような社会的ニーズに基づき、研究本部では、全社的研究戦略の企画・立案を担うとともに、新規事業創出に力を注いでいます。
 社外公募による事業化に向けたプロジェクト「日油 産学委託研究公募」は、今回は健康食品分野とエレクトロニクス分野の素材や技術のうち、今後の市場成長と当社の技術活用が見込まれるいくつかのテーマにおいて、2022年10月以降募集を行い、日油での事業化の可能性などを慎重に評価、審査した結果、健康食品分野4件、エレクトロニクス分野4件の技術を採択することとしました。採択者には委託研究費を提供し、社会貢献に向けた研究を1年間にわたって進め、将来の新規事業化を目指していきます。

目指す3つの分野で研究開発を推進

 化学素材分野のイノベーションへの期待が高まるなか、目指す3分野において、新技術・新製品の開発に取り組んでいます。

ライフ・ヘルスケ分野
 医薬では、精密合成・高度精製技術などを通じて、DDS素材として機能性脂質や活性化PEGをバイオ医薬品向けに展開。抗体医薬品・核酸医薬品用に単分散PEGや核酸送達用イオン性脂質を開発しています。医療では、LIPIDUREⓇ Seriesをアイケア、診断薬、医療機器に活用するほか、再生医療向け高機能素材を開発しています。化粧品では、生体適合性素材や天然の生体有用物質、界面制御技術、配合設計技術などの豊富な知見を有しており、高機能化に対応しています。

環境・エネルギー分野
 地球温暖化によりエアコンや冷蔵庫の需要が高まると、冷凍機用潤滑基材やエアコンパテ用ポリブテンの需要が期待できます。また、アジアを中心に開発の気運が高まる洋上風力発電では、海洋汚染を防止するため、天然油脂由来の原料を使った生分解性潤滑油、ボルト用防錆剤など環境対応製品のニーズが高まっています。さらに、EVが主流になることで、LEDヘッドランプ用防曇剤、静かな車内を保つための異音防止剤など、高機能製品の開発が期待されています。

電子・情報分野
 情報通信分野では、4Gから5Gへの移行による情報伝達量の増加にともなって、低誘電材料用硬化剤のニーズが増加するとともに、電子部品の小型化によって高感光性材料や電子部品用添加剤の需要も高まっています。自動車のEV化においても、電子部品の小型化が求められるため、これら製品の高付加価値化を進めています。また、EV化では液晶パネルの増加や大型化により、液晶カラーフィルター用オーバーコート材の需要増加が見込まれています。

社外との協創によるオープンイノベーション「日油 産学委託研究公募」

 化学の力で新たな価値を協創するというビジョンを掲げ、オープンイノベーション活動を積極的に推進しています。

ライフ・ヘルスケ分野
 人々の健康に関わる課題解決に貢献できる技術の獲得を目指し、①健康食品向け有用素材、②健康食品向け有用素材の高機能化や生産効率、高度利用に関する技術、③プロテインクライシスへの対応を目指した培養素材、の3つのテーマについて、国内の多様な研究機関、アカデミア、スタートアップの方々から応募いただきました。ナインシグマ・ホールディングス㈱の支援を得て、事業化の可能性などを慎重に審査した結果、㈱セツロテック、東京工業大学、東京大学大学院農学生命科学研究科、東京理科大学の技術を採択しました。

採択者
採択者

電子・情報分野
 電子材料の高機能化に貢献できる技術の獲得を目指し、①超高速通信、②次世代ディスプレイ、③新規発電手法、④電気自動車向け家電、民生機器向けパワー半導体材料、⑤自動運転、ロボット、ドローン自律制御センシング、⑥モーターの高性能化、⑦二次電池、⑧生体データ取得、⑨PC、スマートフォン、家電、電子機器向け半導体、の9つのテーマについて、多種多彩な団体から応募をいただきました。ReGACY InnovationGroup㈱の支援を得て実施し、評価の結果、ウィンゴーテクノロジー㈱、信州大学、北陸先端科学技術大学院大学、山形大学の技術を採択しました。

採択者
採択者

環境対応型製品

 世界共通の課題である気候変動や生物多様性などに対し、目指す3つの分野で研究開発を進め、さまざまな環境配慮型製品を生み出しています。

日油のクリーンテック関連製品のうち、気候変動や生物多様性に関連する技術        (→図を拡大する)
日油のクリーンテック関連製品のうち、気候変動や生物多様性に関連する技術        (→図を拡大する)

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