製品情報

オーラルケア用材料

LIPIDURE®には、虫歯菌の付着防止効果があります。また、歯周病菌の毒素から粘膜細胞を保護する効果もあります。加えて、苦味を抑制する効果もあります。

LIPIDURE®の虫歯菌(S. mutans)付着防止効果

<試験方法>

  1. ハイドロキシアパタイトプレートへ唾液処理を施し、水洗した。
  2. 当該プレートを、(a)LIPIDURE® 1mLと(b)水1mLへ、30秒間もしくは10分間浸漬した。
  3. 再度、水洗した。
  4. あらかじめ培養したS. mutansを加え、37℃にて嫌気培養し、生理食塩液で洗浄した。
  5. ハイドロキシアパタイトプレートへ付着したS. mutansについて、電子顕微鏡(SEM)観察及び菌数を測定した。

LIPIDURE®の虫歯菌(S. mutans)付着防止効果

ハイドロキシアパタイトプレートへLIPIDURE®を30秒以上作用させると、バイオフィルムの形成を約40%まで抑制します(上図)。
Controlでは虫歯菌がバイオフィルムを形成していますが、LIPIDURE®を30秒以上作用させることでバイオフィルムの形成が減少します(下図)。

LIPIDURE®の歯周病菌の毒素から粘膜細胞を保護する効果

LIPIDURE®は歯周病菌の毒素から粘膜細胞を保護します。

<試験方法>

  1. 歯肉上皮細胞を培養した。
  2. 当該細胞をLIPIDURE®と生理食塩液で30秒間浸漬した。
  3. 再度、生理食塩液で洗浄した。
  4. 歯周病菌の毒素(PgLPS)を添加した。
  5. インターロイキン-8(IL-8)の測定を行った。
LIPIDURE®の歯周病菌の毒素から粘膜細胞を保護する効果

徳島大学 三宅洋一郎教授らのグループによる研究

Barが高いほど毒性が高いことを示しています。青色から黄色へとLIPIDURE®濃度が高くなるにつれて、毒性が低下しています。

LIPIDURE®の苦味抑制効果

    <試験方法>

  1. 試験製剤(LIPIDURE®有)もしくは対照製剤(LIPIDURE®無)を口にふくみ、うがいをした後、液を吐き出した。
  2. うがい時及びうがい後の味についてアンケート調査を行った。
    * 被験者に検体の区別がつかないよう、盲検法にて評価を行った。

LIPIDURE®は苦味を抑制する効果を持っています。

LIPIDURE®の苦味抑制効果

LIPIDURE®を含む試験製剤の方が苦味が少ないと答えた方がピンクで示されています。評価はLIPIDURE®配合濃度 0.3%にて行いました。

外用剤関連材料

LIPIDURE®は、皮膚への吸着性と保湿効果に優れ、刺激性物質から皮膚を保護する効果があります。

LIPIDURE®の三次元培養皮膚モデルへの吸着性
LIPIDURE®は三次元培養皮膚モデルへの吸着性を示します。

LIPIDURE®の三次元培養皮膚モデルへの吸着性

三次元培養皮膚モデルへLIPIDURE®を処理している様子(上図)。
三次元培養皮膚モデルの切断面 明視野像(下図 左)、微分干渉像(下図 右)。

三次元培養皮膚モデル上にLIPIDURE®が吸着している層が白くなり、吸着している様子が分かります(下図 右)。

LIPIDURE®の吸湿性および保湿性
LIPIDURE®は吸湿してもベタツキが少なく、良好な保湿性を示します。

LIPIDURE®の吸湿性および保湿性

LIPIDURE®の皮膚に対する保湿性

LIPIDURE®は水洗後も皮膚に留まり続け、良好な保湿性を示します。

<試験方法>

  1. 塗布前の皮膚で角層水分量を測定
  2. LIPIDURE®とヒアルロン酸ナトリウム水溶液(両サンプルとも純分換算で0.2%)を皮膚に塗布し、角層水分量を測定
  3. 塗布部位を水洗
  4. 1時間後に塗布した部位の角層水分量を測定
LIPIDURE®の皮膚に対する保湿性

塗布前は1.0。塗布後はどちらも1.5程度を示しました。水洗後、ヒアルロン酸ナトリウム水溶液の水分保持能は1.0程度へと減少しましたが、LIPIDURE®は2.2程度へと上昇しました。

LIPIDURE®の刺激抑制効果
LIPIDURE®は刺激を抑制する効果を持っています。

LIPIDURE®の刺激抑制効果

AHAのみは、明らかな紅斑を認めますが、LIPIDURE®+AHAは、ほぼ紅斑が無くなりました(下図)。

学会発表、参考文献
K. Hirota, H. Yumoto, K. Miyamoto, N. Yamamoto, K. Murakami, Y. Hoshino, T. Matsuo, and Y. Miyake, J. Dent. Res., 90(7), 900-905 (2011).
Hiromichi Yumoto, Katsuhiko Hirota, Kouji Hirao, Tsuyoshi Miyazaki, Nobuyuki Yamamoto, Koji Miyamoto, Keiji Murakami, Natsumi Fujiwara, Takashi Matsuo, and Yoichiro Miyake, J. Biomed. Mater. Res. Part A, 103(2), 555-563 (2015).

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