Person 05
Career Path
2019.4
入社 ライフサイエンス事業部 ライフサイエンス研究所
01
入社理由
入社理由
医薬品に携わる仕事や業界に興味があったことから、化学メーカーの合同説明会に参加して、その場で初めて日油を知りました。大学と大学院では、ポリマー合成やDDS(Drug Delivery System:薬物送達システム)を研究していたので、「この会社なら、自分のこれまで学んだことを生かせるかも」と考えました。
就職活動を行っていた際の私の軸が、『より多くの人の役に立つモノづくりができること』だったので、日油の製品開発のスピード感や、国内外を問わず製品が広く使われていることにも魅力を感じ、この会社で働きたいなと思いました。
採用担当の方が親切で、面接官も私の長所を引き出してくれようとしているのがよく伝わってきたことも、入社を決めた大きな動機です。就職活動をしていると、社風の合わない会社の面接はどこか楽しめなかったのですが、日油の面接はとても楽しかったことを記憶しています。
02
仕事内容
仕事内容
現在、医薬品の開発分野では、目的部位だけに薬物を送ることで治療効果を最大限に発揮させるDDS技術が、注目されています。例えば、がん化した細胞に直接抗がん剤を届けることができれば、治療効果の飛躍的な向上が期待できるうえ、周囲の正常な細胞への影響は最小限に抑えられ、副作用が大幅に低減します。
当社のライフサイエンス事業部は、PEG(ポリエチレングリコール)誘導体、リン脂質やPEG脂質などの機能性脂質、高純度ポリソルベートといったDDS素材を開発し、世界中の製薬企業に提供しています。私は入社以来、ライフサイエンス研究所に所属し、機能性脂質の研究開発に携わっています。機能性脂質は、核酸などの有効成分を内封する粒子を形成するための重要な成分の一つです。粒子化することで、薬物を効率よく目的の細胞や組織に送達できます。粒子の性能は、開発案件ごとに求められる性能が異なり、機能性脂質の化学構造と粒子処方に左右されます。今、私はより高性能な機能性脂質の開発を目指して、粒子処方での評価も行っています。
03
仕事のやりがい
仕事のやりがい
今はまだ、検討段階のテーマでも、「いつかは誰かの命を救うことができる」と信じて、日々の研究開発業務に取り組んでいます。
当社の研究員は、日に日に進歩し、絶えず変化する環境の中で、技術トレンドの最先端を走る研究開発を行っています。お客様にとって魅力的な品質と性能の製品を提供するためには、スピーディーな研究開発が必要です。限られた時間の中で、私たちが考えなければならないことは山積みです。「お客様が満足する規格で製造するには、どうするか?」「より良い性能を引き出すために、何をすべきか?」を同僚に相談したり、ディスカッションしたりする場面が多々あります。さまざまな考えや意見が交わると、自分ひとりだけで考えていてはたどり着けなかった発想が生まれてきます。「考える」「話し合う」「新しい発想を得る」、これらを的確かつ円滑に行うことで、私たちはスピーディーな研究開発を可能にしています。
04
失敗談や苦労
失敗談や苦労
DDSの処方評価の担当になった当初は、粒子に関する知識とデータを取るための統計学に関する知識が乏しくて、適切な実験の組み立てや条件の設定、結果の考察ができず、悔しい思いをしました。大学や大学院で研究していた粒子とはタイプが異なり、内部構造などを十分理解していなかったのです。
当時は、不足している知識を得ることと並行して、実験を進める必要があり、「実験計画に問題があったのか、データの解釈が間違っていたのか、それとも実験の操作を間違えたのか。なぜうまくいかないのか、わからない」と何度も頭を抱えました。
そのたびに上司に相談し、助言をいただきながら、手探りで実験を進めていました。今となっては、あのころの悪戦苦闘は、知識と経験を蓄積できた、とてもいい体験だったと思います。そして、何度も頭を抱えたからこそ、深く考える習慣が身に付いたと思っています。
05
何を学ぶ必要があるのか
何を学ぶ必要があるのか
DDSの素材開発には、有機合成に関する詳しい知識が必要です。生み出した素材は人体に使うものなので、評価した結果を読み解くためには、生化学や薬学に関する知識が必要な場面もあります。加えて、検討の効率化のために、統計学に関する知識も重要です。
自分で勉強するほかに、上司、同僚からの指導や助言などを通して学んだり、理解できるようになったことが多いように感じています。社内には、有機合成、生化学、薬学など、多様なバックグラウンドを持った方がいるので、いろいろな方と話すことで知識の幅が広がりました。昨今は、社外でオンラインセミナーが多く開催されているので積極的に参加しています。また、当社の製品のお客様には海外の医薬品メーカーも多く、営業部門だけでなく、研究員もオンライン会議などで製品や技術について英語で説明する機会があります。そのため、英会話力を伸ばすよう努力しています。
06
今後の目標、チャレンジ
今後の目標、チャレンジ
「初志貫徹」が、私の座右の銘です。学生時代の就職活動の際の軸だった『より多くの人の役に立つモノづくりができること』を少しでも実現するために、自分の開発した高性能なDDS素材を含む薬物が、患者さんに投与され、多くの人々の健康に役立つことができるよう、私はこれからも日々の研究開発業務に邁進するつもりです。
DDSの研究開発は、情報の更新がとにかく早くて、ついていくのが大変です。業界の進歩に遅れることは、事業の死活問題に関わりますので、アンテナを張り巡らせて情報収集するように努めています。多様な情報を取り入れるために英語力も高めていきたいです。
当社のライフサイエンス事業は、ここ数年で急速に規模が拡大しています。DDSは今、世界中の医薬品メーカー、化学メーカー、ベンチャー企業が、開発競争している状況です。変化していく事業環境をきちんと把握するためには、的確に考え、行動できる能力をさらに磨く必要があります。
Column
やるじゃない日油
この会社には、切磋琢磨しあえる若手社員が大勢います。特に入社1年目で、同期の仲間が社内の褒賞制度で「新人賞」を受賞したときは、「すごい、活躍しているなあ。私は一体何をやっているのだろう。頑張らなくちゃ!」と思いました。そして、自分も何かにチャレンジしたい気持ちになって、新しい解析手法の活用検討に携わりました。いろいろと苦労しましたが、試行錯誤を繰り返す中で、自分が大きく成長できた経験でした。
学生から企業の研究者になって一番感じたのは、深い知識を持っている研究者は、考察する能力に長けているということです。先輩方は実験の結果から「なぜ、こうなったのか」や、あるいは「どうして、そうならなかったのか」といったことを的確に考察します。私ももっと知識をつけて、考察する力を磨きたいと思います。
ある日の私
思い出の一枚
社会人になったので新しい趣味を持ちたいと思い、ゴルフの得意な先輩にお願いして練習場に連れて行ってもらったところ、球が飛んだ時の快感にハマってしまいました。念願のコースデビューをした日は楽しくて仕方なかったです。同時に「うまくなりたい!」と心の底から燃えました。写真は3、4回目のゴルフ場です。まだまだ初心者なので練習に励んでいます。
プロフィール
職種INDEX
研究開発職
機能材料事業部 研究開発部 尼崎研究所
2018年入社
研究開発職
機能材料事業部 研究開発部 衣浦研究所
2017年入社
研究開発職
化薬事業部 武豊工場 研究開発部
2021年入社
研究開発職
機能食品事業部 食品研究所
2021年入社
研究開発職
ライフサイエンス事業部 ライフサイエンス研究所
2019年入社
研究開発職
防錆部門 (NOFメタルコーティングス株式会社出向)
2021年入社
研究開発職
研究本部 先端技術研究所
2021年入社
技術職
機能材料事業部 尼崎工場 製造部
2021年入社
技術職
川崎事業所 技術部
2019年入社
技術職
ライフサイエンス事業部 DDS工場 品質保証課
2019年入社
営業職
機能食品事業部 加工油脂第2営業部
2019年入社
スタッフ職
人事・総務部
2017年入社