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S.M
ライフサイエンス事業部
DDS工場
品質保証課
バイオ・ナノテク系専攻 修了
2012年入社
2歳の子どもの母。学生時代は医薬系の研究室で有機合成を研究。現在はDDS工場で品質管理業務に従事。休日は、自宅から徒歩10分ほどの公園まで子どもと遊びに行くのが楽しみ。子どもの絵本を図書館に借りに行くついでに、湊かなえ、恩田陸の小説や子育ての本を一緒に借りて読んでいる。

H.S
機能食品事業部
健康関連営業部
バイオ・ナノテク系専攻 修了
2007年入社
8歳から0歳までの5人の子どもの母。学生時代の研究は生体適合性高分子。研究開発職を経て、現在は健康食品のODM開発・営業を担当。ファミリーキャンプが趣味で、車もキャンプ仕様に改造し、家族7人そろっての旅行を楽しみにしている。

S.S
ライフサイエンス事業部
DDS工場
PEG製造課
バイオ・ナノテク系専攻 修了
2011年入社
3歳の子どもの父。学生時代は薬のもとになる天然化合物の研究の傍ら、バンド活動でベースを弾きライブハウスでも演奏。現在はDDS工場で生産管理を担当。子どもが生まれる前はロードバイクが趣味だったが、今は子どもと一緒にできる模型製作、公園の散歩、ガシャポンなどを楽しんでいる。

現在の仕事内容と、日油の子育て支援制度
育児にも利用できる、
日油独自の「積立保存休暇制度※」
※積立保存休暇制度:失効年次有給休暇の積み立て制度です。私傷病、育児、家族看護、介護、自己啓発、ボランティア活動などに使用できます。
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司会
まずは、みなさんの現在の仕事内容を教えてください。
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S.M
医薬品材料の品質管理業務をしています。分析業務全体の管理をしており、必要な文書の作成、分析が終わった後のチェック、分析機器の管理などを担当しています。最近では、これまでは上司が担当していた品質監査対応も任されています。
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H.S
本社で健康食品に関わるODM(Original Design Manufacturing)の営業をしています。ODMは他社ブランドの商品の製造を請け負うOEM(Original Equipment Manufacturing)とは異なり、お客様の商品に開発から関わります。健康食品会社や化粧品会社のサプリメントは錠剤タイプが主流でしたが、私は日油の機能食品事業の強みを活かして、焼き菓子タイプをすすめるなど、商品のコンセプトからお客様に提案しています。
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S.S
DDS工場でバイオ医薬品の原料・中間体の生産管理を行っています。具体的には、営業部門から送られてきた販売計画をもとにした生産予定の調整、工場スタッフへの指示や労務管理、製造工程に異常がないかの確認、顧客の品質監査への対応などです。以前は研究所にいたので、製造部門一筋の人よりも製品について詳しいのが強みです。
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司会
3人ともお子様がいらっしゃいますが、出産や子育てにあたり、会社のどのような制度を利用しましたか?
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S.S
3歳の子どもがいて、今は保育園に通っています。妻が出産した時、私は慶弔休暇を取り、その年の暮れに育休も取得しました。
有り難かったのは、積立保存休暇という当社独自の制度があり、それを育児のために利用できたことです。積立保存休暇は使っていない有給休暇を積み立てて、病気の療養、育児、介護などに使える制度です。子どもが生まれた当初、私はそのような制度があることを知らなかったのですが、年次有給休暇を使い切ってしまいそうになってしまった際、人事に相談したところ、「育児には積立保存休暇が使えますよ」と伺い、とても便利な制度だと思いました。 -
H.S
8歳から0歳までの子どもが5人います。それぞれ産休、育休、短時間勤務制度などを利用しました。積立保存休暇を利用したのは、3人目の子どもの出産からです。当社に勤めている夫から利用を勧められました。積立保存休暇を育児に使えると、年次有給休暇を使わずにおけるので、何かと安心です。
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S.M
2歳の子どもがいます。産休、育休のほか、特に助かったと感じている会社の制度は、妊娠中のリモートワークです。当時コロナ禍だったという理由だけでなく、医師に「早産の懸念があるため、あまり動かない方がいい」と診断されたため、妊娠後期は週3日リモートワークをしていました。自分自身は自覚症状がなかったことや、早産した場合のリスクなどに無知だったため、出勤したいと思っていたのですが、上司など職場の方々の勧めでリモートワークをするようになりました。その結果、妊娠中は無理して動き回ることはなく、危惧された状態にもならず、無事に出産できたので、職場の方々に感謝しています。
現在は、短時間勤務を利用しています。通常の終業は午後4時55分ですが、4時30分に退社すると6時までに保育園にお迎えに行くことができます。私の退社後の仕事は、同僚が引き継いでやってくれて、とても助かっています。周囲の誰もが自然な感じで快く引き受けてもらえるのが嬉しいですね。

出産・子育て、仕事の両立について
幼い子の世話には、夫や職場の協力が不可欠
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司会
そのほかに、出産や子育てと仕事の両立に関して、大変だったこと、良かったことはありますか?
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S.M
出産後1カ月ほど里帰りしていた間は楽でしたが、2カ月目に自宅に戻ってきた後、子どもの昼寝が安定する5、6カ月目ぐらいまでは大変でした。子どもが寝ないと自由が全く利かず、トイレにも行けず、食事もろくにできませんでしたが、夫(当社社員)が育休を取るなど、子育てにはとても協力的で助かりました。
現在は保育園のお迎えから寝かしつけるまで、子どもに合わせてノンストップで動き続けなければならないことが大変です。また、体調不良などで保育園から急な呼び出しの連絡がきたり、保育園を休んだりすることになった際の仕事のスケジュール調整も苦労します。
一方で仕事をしていてよかったこともあります。仕事をしている間、子どもと離れている時間があることで「子どもと接する時間を大切にしよう」という気持ちが強くなりました。 -
H.S
ワンオペ育児ほど大変なものはありませんよね。育休中は世の中とのつながりが失われたような気持ちになるため、子ども以外の誰かとコミュニケーションを取ることが必要だと考えます。また、例えばトイレに行くときに子どもを見ていてくれるだけでも安心できるので、そばに夫など誰かがいるのといないのとでは、精神的には雲泥の差です。
子育てと仕事の両立で言えば、一日中子どもと一緒にいるのも疲れて大変なので、育児の気分転換に仕事をして、仕事の気分転換に育児をするといったくらいの方がリフレッシュできていいと私は思っています。 -
S.S
私は子どもの保育園のお迎え担当のため定時に退社しなければならず、残業はできません。そのため、これまで以上に業務の効率的な進め方を考える必要があり、最初は少し苦労しました。
今は労働時間が短くなりましたが、むしろ仕事をこなせる量が増えました。結果、子どもと過ごす時間も増え、仕事と家庭の両立でメリハリのある生活になっています。育児は大変ですが、子どもの顔を見ると可愛くて一日の疲れを忘れますね。

周囲のサポート
次は、私たちが子育て社員をサポートします
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司会
出産や子育てに関して、周囲のサポートは、いかがですか?
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S.S
人事担当者が出産や子育てに関わる手続きや制度を事前に詳しく説明してくれたので助かりました。子どものために急に仕事を休まなければならないこともありますが、上司、同僚、部下の理解やサポートのおかげで遠慮なく休ませてもらっています。
職場で子育てに関していろいろとサポートしてもらっているので、自分が同僚や部下の育児を手伝う番になった時は全力で応援するつもりです。実際、周囲のサポートなしには子育てと仕事の両立は成り立ちませんから。 -
H.S
産休や育休を取りやすい雰囲気があります。しかし、営業職は子どもの都合とはいえ急に仕事を休むとお客様に打ち合わせの日程を変更してもらうなど、仕事に支障が出ることもあります。ただ私の場合は健康食品会社や化粧品会社がお客様ということもあって、担当者に女性が多く、自分の経験から出産や子育てに理解があり、助けられている部分が大きいです。生活面では近所にママ友がいるので、何かあったときは子どもを預かってもらえるようにしています。
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S.M
私はS.Sさんの奥様とは同じ職場なので、よくサポートし合っています。上司は子どもが3人いるので、出産や育児の苦労や悩みをよく分かってくれています。
職場の若い世代の社員に、子育ては大変と言ってもまだピンとこないかもしれないのですが、将来その方々が子育てをするようになったときは、サポートできる体制をつくっておきたいなと思います。

働き方に対する意識の変化
育児で、仕事の効率はアップする
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司会
子どもができたことで、働き方に関する意識は変わりましたか?
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S.S
特に小さい子どもは急に体調を崩すので、急に会社を休むことも実際よくあります。それに備えて自分の担当業務は早めに取り組み、期限に余裕をもたせるようにしています。また「自分だけにしかできない仕事は極力減らそう」と思い、部下に仕事を教えるなど業務の共有化を心がけ、組織全体でフォローし合える職場づくりを意識しています。
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H.S
子どもがいなかったころは一日中仕事のことを考えていましたが、今は子どもといるときは仕事のことを考える余裕がないため頭を切り替えざるを得ず、それがかえってリフレッシュになって良いです。仕事の波がきたときには子育てと重なって焦ることもありますが、常に最短ルートのやり方を考えているので、仕事の効率は子どもがいなかったときよりも格段に上がっています。
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S.M
私も子どもが生まれてからは、いつも「明日は出社できないかもしれない」という気持ちがあり、皆さんと同じように先のことを考えて仕事をするようになりました。仕事の効率化を前よりも意識するようになりましたし、妊娠中は担当している仕事のマニュアルを作って、自分が急にいなくなっても誰かが引き継げる体制を整えていました。

日油への要望
多様な働き方を実現できる職場に
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司会
子育てをしながら働き続けるために、日油にはどのような会社であってほしいと思いますか?
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S.S
私の子どもが生まれたのは3年前ですが、子育てに対する社会の意識はその後、随分変わってきているように感じます。最近は当社でも割と長く育児休暇を取得する男性社員が増えました。とても良いことだと思います。今後も柔軟な観点で、子育てに関するサポート制度の充実を図ってもらいたいと思います。
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H.S
私が勤務している本社では女性用の個室スペースが設けられ、搾乳などが行える貴重な場として利用できるようになりました。子育てに関する制度は勿論、設備などのハード面に関する改善も当事者としてはとても助かります。このような流れを絶やさないようにしていただきたいです。
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S.M
女性の仕事と子育てに対する意識はさまざまで、出産後も出産前と同じようにバリバリ働きたい人もいれば、子育てが落ち着くまで仕事を少しセーブしたいという人もいます。不妊治療で悩んでいる人もいます。また子育てではなく、親の介護で仕事を長期間休まざるを得ない人や、生活や趣味など仕事以外のことにもっと時間を使いたいという人もいます。これからの日油は、社員一人ひとりが希望する働き方のできる多様性を受け入れる会社であってほしいと願っています。
皆さまに語っていただいた内容は、あとに続く人たちにとって大きな希望になると思います。本日は貴重なご意見を、どうもありがとうございました。ぜひこれからも、子育てに、仕事に、充実した生活をお過ごしください。
※本内容は取材当時のものです。