製品情報
ブロック化カルボン酸
ブロック化カルボン酸
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ブロック化カルボン酸は、カルボン酸のカルボキシル基を潜在化した化合物です。
加熱により保護基(ビニルエーテル)が解離し、カルボン酸を発生させます。ブロック化カルボン酸のご紹介(741KB)
ブロック化カルボン酸技術-ブロック化カルボン酸硬化技術
ブロック化カルボン酸技術
通常固体粉末であるカルボン酸含有化合物をビニルエーテルでブロック(保護)することにより、
・固体を液状にすることが可能→配合等の作業性、溶解性の向上
・加熱により保護基(ビニルエーテル)をはずすことが可能
→カルボン酸活性の潜在化(必要なときに発現させられる)ブロック化カルボン酸を用いたエポキシ樹脂との硬化技術
(1)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂は、年間10万トン以上使用され、塗料、電気・電子、土木・接着剤など多岐の分野で使用されています。
カルボン酸化合物はその硬化剤として利用されていますが、粉末固体であるため、作業性が劣る欠点があります。
さらに、カルボン酸とエポキシ樹脂を混合すると徐々に反応が進み、長時間の安定した作業ができません。(2)ブロック化カルボン酸
硬化剤として、ブロック化カルボン酸を用いると、カルボン酸が保護されているため、混合後もエポキシ基との反応が進行せず、常温では液状を保持します。 ブロックしたビニルエーテルがはずれる温度(~百数十度以上)まで加熱すると初めてカルボン酸とエポキシ基との反応が進行し、硬化します。
ブロック化カルボン酸の特性
製品名 カルボン酸種 有効成分(wt%) 溶剤 粘度3)(mPa・s) 酸当量4)(g/mol) 脱ブロック温度(℃) ノフキュアー®TN-1 トリメリット酸 60 PGMEA1) 7 260 134 ノフキュアー®TN-2 脂肪族変性カルボン酸 67 芳香族炭化水素 30 420 >170 ノフキュアー®TN-5 トリメリット酸 60 PGMEA1) 6 260 129 ノフキュアー®TN-6 ピロメリット酸 60 PGMEA1) 7 250 117 サンタシッド®D-2 脂肪族変性カルボン酸 77 ブチルジグライム2)
ジビニルエーテル17,000 385 208 サンタシッド®G グルタル酸 91 ジビニルエーテル 4,000 150 221 1) プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(CAS 番号:108-65-6、沸点:146 ℃)
2) ジエチレングリコールジブチルエーテル(CAS 番号:112-73-2、沸点:256 ℃)
3) 測定温度:25℃
4) 酸当量は製品状態での値(溶剤含む)
※ ノフキュアー、サンタシッドは日油株式会社の登録商標です。記載の数値は、代表値であって規格値として保証するものではありません。
機能性シール材/コート材
機能性シール材/コート材
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電子情報分野に対して長年培ってきた材料開発技術、製品設計技術を駆使して開発した機能性材料を紹介します。
【機能性シール材】
・フィルム液晶用シール材
・PDLC型調光フィルム用シール材【機能性コート材】
・易剥離コート材機能性シール材
機能性シール材
弊社の材料開発/製品設計技術を駆使することにより、
·光/熱硬化の制御
·フレキシブル基板に追従する柔軟性
·各種フレキシブル基板に対する密着性
·優れたバリアー性
を特長とした機能性シール材を開発しています。
フィルム液晶用シール材やPDLC型調光フィルム用シール材としてご使用いただくことで、 デバイス端面の表示不良を抑制するなど信頼性向上が可能です。【適用製品例】
·フィルム液晶用シール材
·PDLC型調光フィルム用シール材機能性コート材
機能性コート材は、保護フィルム代替として開発した、塗るタイプの保護膜です。
保護したい箇所に塗工し、UV照射することにより保護膜を形成します。
保護の役目が終了後、容易に剥離することが可能です。
弊社の材料開発/製品設計技術を駆使することにより、
·透明保護膜の形成による一時的な工程保護
·各種基材から容易に剥離可能
を特長とした易剥離コート材を開発しています。保護フィルム貼合が出来ない曲面に対して塗布、一時保護が可能であり、 また、透明であるため、例えば光学検査が必要な製品の一時保護に適しています。 さらに、保護膜は容易に剥離可能であり且つ、基材を汚染しません。
【適用製品例】
·易剥離コート材