経験者採用
Person 11
Career Path
2018.4
新卒で化学メーカー入社
2021.4
日油入社 ライフサイエンス事業部 DDS工場 品質保証部(経験者採用)
01
入社理由
入社理由
学生時代は有機化学を専攻したのち、前職となる化学メーカーに研究開発職として入社しました。ここでは3年間、抗ヒスタミン剤や点眼薬の成分となる低分子原薬の製造プロセスの開発に取り組みました。その業務の中で、医薬品の製造管理および品質管理の基準(GMP:Good Manufacturing Practice)に携わっているうち、「GMPについて、もっと知識を付けたい」と思うようになりました。しかし、前職のお客様は国内が中心であったため、国際基準であるGMPを深く学ぶためには限界があると考えました。そのことをきっかけに転職活動を始めました。
転職活動にあたり、自分のキャリア形成や理想としている姿を改めて思い描くと、「豊富な知識と経験を持ち、多様な視点で物事を見て判断できる人になりたい」「何か新たな武器になるようなものを身に付けたい」といった考えが浮かびました。そのため、既に経験した研究開発以外の職種を中心に探していました。ちょうどその頃、日油がGMPに携わる品質管理のポジションを募集していると知り、「この会社なら、これまでの知識と経験を活かしながら、新たな挑戦ができる」と思い、入社を決意しました。
02
仕事内容
仕事内容
当社が手掛けるDDS(Drug Delivery System:薬物送達システム)素材の活性化PEGは、GMPのガイドラインを遵守した工場で、安全と品質が保たれるように製造されています。自身が所属するDDS工場 品質保証部は、常に一定の水準を保った高品質な製品を生産するため、GMPの要件に沿った運営管理や検査・分析方法で試験を行うことにより、製品の品質を管理・保証する役割を担っています。私はその中で、分析方法が妥当であることを証明する業務、およびそれに関わる資料作成、また品質情報管理システムLIMS(Laboratory Information Management System)の運用方法についての検討などを受け持っています。
当社のライフサイエンス事業、とりわけDDS素材の分野では、欧米の医薬品メーカーをはじめ、海外企業との取引が多くを占めています。入社した当初はお客様から求められる品質管理のレベルの高さに驚くことばかりでした。前職では、「GMPに準じてきちんと分析をしているのか」といった点が主に問われていたのですが、当社では「分析法をどのように開発しているのか説明してほしい」「正しく分析していることを証明してほしい」といったことまで、高度な水準が求められます。
03
仕事のやりがい
仕事のやりがい
品質管理、品質保証の業務は、製品の品質を検査するだけの単純な作業を繰り返しているように思われがちですが、実際は開発から製造、販売まで製品に関するすべての工程について、幅広い知識と多角的な視点が必要となる仕事です。例えば分析方法を決めるにあたっては、製品が「どのようなプロセスで製造されるのか」を理解しなければ、「どのような分析方法が最適か」を判断することはできません。また、営業部門から依頼を受けて、お客様からの品質に関する問い合わせに対して回答をすることもありますが、「当社製品がどのような形でお客様のもとまで届いたのか」といった背景を頭に入れる必要があります。その他にも、お客様が医薬品の販売を米国のFDA(食品医薬品局)に申請した際などには、お客様がFDAから受けた品質に関する指摘や要望をクリアするための解決策も私たちが考えます。
このように、業務に必要となる知識は膨大で、それに伴う苦労もありますが、製品のあらゆる工程に関わることができる現在の仕事にはとてもやりがいを感じています。入社後数年経った今もなお、仕事をすればするほど、知識と経験が増え、成長していることが実感できており、入社前に思い描いた「多様な視点を持った人材」に少しずつ近づくことができていると考えます。
04
失敗談や苦労
失敗談や苦労
品質管理や品質保証の仕事では、大きなトラブルは事業の存続に直結します。個人としても、組織としても、重大なミスやエラーが発生しないように細心の注意を心がけていますので、幸い大きなトラブルには直面しておりません。
では苦労やミスがないかと言われると、もちろんそんなことはありません。例えば、新しい分析法の妥当性を証明するために「何のデータが必要なのか」「どのようなパラメーターに設定すればよいのか」など、思考を張り巡らす作業は大変です。分析の前には研究所の担当者と何度も打合せをして、用語の定義から、必要な化合物まで確認し、準備をしておく必要があります。些細なことでも確認漏れがあると、スケジュールの遅れなどにつながるため、慎重かつ綿密に進めます。以前、私はある事柄について確認をすることを失念してしまい、分析の結果に頭を抱えたことがあります。そのときは、上司や研究所の担当者に相談して速やかにフォローをしてもらい、何とかお客様に提出する資料を期日までに作成することができました。とても苦い経験です。
05
何を学ぶ必要があるのか
何を学ぶ必要があるのか
私が学ばなければならないことは、実にたくさんあります。当社の品質管理には、有機合成から分析機器の操作に至るまで、とても幅広い範囲の知識が求められます。前職では製造プロセスの開発を担当していたため、入社当初、品質管理に関する知識が全般的に不足していました。分析機器も多数あり、それぞれ仕様や操作方法が異なります。またDDS素材は高分子なのですが、私は大学で低分子の有機化合物、前職でも低分子の原薬を扱っていたため、高分子については詳しくありませんでした。これらの不足している知識は、自主的に勉強するだけではなく、上司や同僚に直接教わって習得したことも多くあります。それ以外にも、分析機器に関するWebセミナーを受講したり、時には展示会に出向くなどして、最新の情報を把握するように心がけています。また、お客様は欧米の医薬品メーカーが多いため、英語力も不可欠です。そのため、毎日通勤時間を英語の勉強にあてており、英語の放送を聴く、英文の記事を読むなどして、日常的に英語に触れる機会を増やすようにしています。
06
今後の目標、チャレンジ
今後の目標、チャレンジ
品質管理という重要な業務を任されていることを実感している今、まずは当社における現在の品質管理体制を知り尽くしたいと考えています。そのうえで、最近導入した品質情報管理システムLIMSを現状の工程にうまく合わせて活用することを目指しています。また欲を言えば、LIMSは私の入社前から導入が決まっていたものなので、今後機会があれば、例えば画像認識を駆使した新しい技術やソフトウェアなどを自身が主体となって導入して、当工場のスマートファクトリー化を進めていきたいと考えています。
これらの経験を踏まえて、将来的には多様な視点を持ち、柔軟な思考力を備えた「何でもできる」オールラウンダーを目指したいと考えています。問題解決や意思決定時において、幅広い知見から、包括的な判断を行うことができるような人材が目指すべき姿です。そのためには、品質管理や品質保証に限らず、製造部門や営業部門など、工場内外の人と積極的にコミュニケーションを取り、知識と経験の豊かな人になろうと思います。
Column
やるじゃない日油
私が勤務する川崎事業所では、納涼祭をはじめ、社内イベントが多く、他部署の方々との交流が盛んなところがとても良いと感じています。私のように経験者採用で入社した社員はどうしても同期が少なく、所属部署や仕事で関わる方々以外との交流を図るのは、一般的に難しいものだと思います。その点、日油は会社のイベントがいろいろとあることから、それらの機会に普段関わることがないような方々と気軽に交流できる点が非常にありがたいと思っています。
ある日の私
思い出の一枚
家族でコスモスを見に行きました。子供はまだ幼いため、興味なさそうでしたが、いい経験になったと思っています。もっと大きくなったら、いろいろな場所に旅行に行きたいです。
プロフィール
職種INDEX
研究開発職
機能材料事業部 研究開発部 尼崎研究所
2018年入社/新卒採用
研究開発職
機能材料事業部 研究開発部 衣浦研究所
2017年入社/新卒採用
研究開発職
化薬事業部 武豊工場 研究開発部
2021年入社/新卒採用
研究開発職
機能食品事業部 食品研究所
2021年入社/新卒採用
研究開発職
ライフサイエンス事業部 ライフサイエンス研究所
2019年入社/新卒採用
研究開発職
防錆部門 (NOFメタルコーティングス株式会社出向)
2021年入社/新卒採用
研究開発職
研究本部 先端技術研究所(筑波)
2023年入社/経験者採用
研究開発職
研究本部 先端技術研究所(川崎)
2021年入社/新卒採用
技術職
機能材料事業部 尼崎工場 製造部
2021年入社/新卒採用
技術職
川崎事業所 技術部
2019年入社/新卒採用
技術職
ライフサイエンス事業部 DDS工場 品質保証部
2021年入社/経験者採用
営業職
機能食品事業部 加工油脂第2営業部
2019年入社/新卒採用
スタッフ職
人事・総務部
2017年入社/新卒採用
スタッフ職
経理部
2020年入社/経験者採用
スタッフ職
情報システム部
2022年入社/経験者採用