肌にハリ・弾力を与えて、シワを改善する生理活性脂質

<CyPA-ET、CyPA-PW>

脂質と言えば生体膜を構成する成分あるいは栄養素という認識が強いですが、1990年代以降、多彩な生理活性を発現する脂質が報告されています。

当社においてもあらゆる脂質を用いて、真皮の細胞外マトリックスに作用する成分をスクリーニングしたところ、環状リゾフォスファチジン酸(Cyclic Lysophosphatidic Acid:CyPA)という特徴的なリン脂質が強力にヒアルロン酸の産生を促進することを見出しました。

さらに、CyPAは線維芽細胞のアクチン重合(アクチンフィラメント)と焦点接着斑を成長させることで*、真皮線維芽細胞を包埋したコラーゲンゲル(真皮モデル)を強力に収縮させることも確認しました。

これらの作用を同時に発生させることで、CyPAは肌に強力なハリと弾力をもたらします。また、CyPAを配合したクリームを用いたヒト連用試験においても、シワを改善する作用を確認しています。

CyPAは大豆リゾリン脂質から酵素反応によって製造しており、CyPA-ETはエタノール溶液を溶媒とした液体タイプ、CyPA-PWはシクロデキストリンを賦形剤とした粉末タイプです。

CyPAは生体にわずかに含まれる生理活性脂質で、安全性の高い原料ですので、肌のハリ・弾力を引き出す化粧品原料として是非ご検討ください。

*アクチンは筋肉の収縮を行うタンパク質として知られていますが、全ての細胞内にも含まれています。細胞の形を保ち、細胞が運動する力の元となる構造を細胞骨格と呼びますが、この構成成分の一つがアクチンが重合してできる繊維、アクチンフィラメントです。焦点接着斑は細胞内のアクチンフィラメントと細胞外マトリックスのコラーゲンとを繋げる役目を担っています。

参考資料

/contents/cosmeticlounge/material/cypa.html

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