日油株式会社 バイオから宇宙まで RECRUITMENT 2020

CROSS TALK 02

先輩 VS. 後輩

研究職の道程

歳の差8年の先輩研究者と後輩研究者の対談です。

入社後のとまどいや、研究者として一人前になるための心構えや
勉強方法などリアルに語ってもらいました。

指導員制度で
コミュニケーションを
とりながら、
成果を意識した研究者に

色々な個性が集まることで
面白い組織になる
お二人の仕事内容を教えて下さい。

ライフサイエンス事業の新規素材の創出や既存製品の新機能を探索・開発する第1グループで、私は自身のテーマに関する実務と、後輩のマネジメントを担当しています。

私も同じグループに所属し、主に「リピジュア®」の機能評価を行っています。「リピジュア®」は、高い保湿性や生体親和性といった機能を持つポリマーで、アイケア分野や診断薬など、さまざまな製品に活用されています。国内外の企業から高い注目をいただいている製品でもあり、お客様が活用を検討する際、裏付けとなるデータを求められることが多いのです。そのような要望に応じて機能評価を行うほか、別の分野にも応用できないかといった新機能の可能性を探る際の評価なども行っています。

お互いの第一印象はいかがでしたか?

好青年が来たと思いました(笑)。一緒に仕事をするようになってからも、この印象は変わりませんでしたね。いや、思っていた以上に真面目だったかな。研究者らしく、物事を突き詰めていこうという姿勢がヒシヒシと感じられましたから。

初めて聞きました(汗)。M先輩には、最初は近寄りがたい雰囲気を感じていたのですが、そんなことはなく、とても面倒見がよくて何かあれば丁寧に教えてくれます。

彼は、質問するときも一度考えた上で自分なりの意見を持って聞きにくるから、こちらも本気で答えようという気になるんです。それに、考える習慣が身についているので、方向性を示すだけで歩き始めてくれる。私としては、そこから先は見守っていればいいので楽な部分もあります。後輩を指導するとき、「こうすべきだ」とは言わないようにしています。異なる個性が一つにまとまって組織になるのだし、強制して個性を消さないほうが、面白い組織が出来上がると思っているからです。

月1回の指導員との面談が棚卸になっていた
お二人の入社年には8年の開きがありますが、それぞれ仕事はどのように覚えていったのでしょうか?

私が配属されたころは、ちょうど今の製品群が軌道に乗りはじめた時期で皆さん忙しく、新人を懇切丁寧に指導するような余裕はありませんでした。そのため、何も分からない環境にポンと放り込まれたような感じで、自ら資料を探してきて勉強したり、先輩方の状況を見ながら空いた時間を狙って質問したりしていました。

今のように周りの人に質問できるような環境ではなかったのですか?

いや、それほど違いがあるわけではなかったよ。時間があれば、きちんと教えてくれたからね。でも、ある程度仕事を覚えて、自分のテーマを持つようになってからは、同じテーマを担当している人が他にいないため、文献を徹底的にあたるなど、自力で突破口を開かなければならないことが多かったように思う。もちろん、異なるテーマでも、ヒントとなるアイデアや知識を得られることがあるから、部署内のメンバーとは、可能な限り情報交換はしていたけどね。

当社には、指導員制度があり、1年目は1カ月に一度、担当指導員との面談が組まれていて、仕事を振り返る機会が設けられました。入社当初は、新たに覚えなければならない専門用語が目白押しで、指示された業務を遂行するだけで精一杯という状況でしたが、指導員と話すことで頭の中が整理されて理解が深まるような気がしたものです。いい棚卸になっていました。研究者としての心構えを教わったり、ヘコんでいるときは叱咤激励されたりと、いろいろな面でお世話になりました。

大学の研究と企業の研究は、ある意味別物だから、カルチャーショックを受けるよね。大学は、アカデミックに、たとえ時間がかかっても研究成果を求めて研究し続けていくけれど、企業ではコストと時間というリミットが厳格に存在する。

入社してから、まず思い知らされたのは、そこでした。企業における研究開発では、ゴールにお客様がいるため、期限の重みが大学とはまったく違います。研究開発も期限から逆算して組み立てていくのが当たり前で、コストなども含めた費用対効果を考えるのも研究者の責任です。そこには「しょうがない」という甘えは許されません。

「何のために研究開発しているのか?」――企業で研究開発を行ううえでは、常に念頭に置く必要があるね。

4年目には
プロフェッショナルとなれ
研究者として一人前になれたと思ったのは、どのような瞬間でしたか?

今でも実感はないですね。4~5年目のとき、プランニングから開発まで担当した製品が上市されて一定の成果が出たときに一人前になれたかなと思ったこともありましたが、今思い返せば、そうではなかったことが分かっています。当時は、周囲の人たちのフォローがあったおかげでやり遂げられたのです。研究開発の初めから終わりまで一人で出来て一人前というなら、今もまだまだだと思っています。

私は、一人前などと考えられるレベルに達していないので、何をもって一人前かは分かりません。ただ、M先輩からは、「4年目までには、担当分野におけるプロフェッショナルになれ」とよく言われています。「企業で3年間一つの分野の研究に打ち込んできたのであれば、大学4年の研究室配属から修士2年までの3年間と期間は同じ。大学で専攻した分野が違っていたとしても、言い訳が出来ないよ」と。そのとおりだと思うので、今は、そのことを強く意識しながら日々の業務に取り組んでいます。

日油において、優れた研究者とは、どのような人材でしょうか?

周囲の優れた研究者は、膨大な情報を整然と整理して、いつでも、必要なときに取り出せるようにしていることが多いように思います。そして、地道にコツコツと実績を積み上げていける人。粘り強さや継続力があり、何よりも自分を信じて一歩ずつ前へ進んでいける人ではないでしょうか。

先輩方を見ていると、驚く程知識が豊富です。知識の幅や深さは、発想力やリスク回避など、研究開発のさまざまなステージでプラスに働きます。だから、私の場合は、まず知識を吸収していくことが必要だと考えています。その点、日油は事業領域が幅広く、事業領域を越えた研究者同士の情報交換の場があるので、知識の幅や深みを身につけやすい環境にあると思います。

最後に、学生のみなさんへメッセージをお願いします。

研究者として良い結果を出すには、上司、部下、取引先など、立場の異なる人と良好な関係を築けるコミュニケーション力が不可欠です。そのためにも、時間のある学生のうちにアルバイトなどさまざまな経験を積み、多くの人と接してください。コミュニケーション力が磨かれるだけでなく、そういった経験は、社会人生活を送る上で、大きな糧にもなると思います。

就職先を選ぶ際、いろいろなことを考えることと思います。大学や大学院で学んだ研究テーマとのつながりや興味など、判断基準は人それぞれでしょう。企業で研究開発をすることは楽しいことばかりではなく、時には結果が出ず苦しい経験をすることもありますので、モチベーションの源泉となる自分なりのこだわりは必要です。しかし、自らの希望に拘泥するようになると視野は狭まり、自らの可能性すらも限定してしまいかねません。ですから、「安易に妥協はせず」「こだわりすぎず」に就職活動を頑張ってください。その先に日油があれば、是非、一緒に働きましょう。

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