「コリン」は水溶性のビタミン様栄養素です。
人間の全ての細胞に存在し、健康や若さを維持するために役立っています。
「コリン」が不足すると様々な栄養素の欠乏が生じるため、食事で摂取することが必要な栄養素とされています。
主として卵や肉、魚、穀類中のリン脂質に「コリン」は含まれています。
「コリン」は体内において神経伝達物質である「アセチルコリン」の原料となります。
脳内の「アセチルコリン」の分泌量は加齢と共に減ることが知られており、また「アセチルコリン」の分泌量の低下はアルツハイマー型老年性認知症の原因の一つと考えられています。
そこで「アセチルコリン」の分泌量を増やす方法として、「コリン」をサプリメントで補給する考え方が提案されるようになりました。
「コリン」の欠乏は、肝機能の低下や脂肪肝を招くことが知られています。
さらに、「コリン」の体内での代謝に関わるビタミンB12や葉酸、メチオニンも関連して不足状態になると考えられます。
「コリン」の欠乏 |
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1998年にアメリカのThe Federation of American Societies for Experimental Biology (FASEB)は、「コリン」を必須栄養素として認識し、適正摂取量を定めています。
男性 | 女性 | |
「コリン」適正摂取量(成人) | 550mg/日 | 425mg/日 |
アメリカでは、「コリン」を含むサプリメントや食品への栄養素含有の強調表示が認められています。
例えば「コリンが豊富」、「コリンの優れた供給源です」、「コリン配合量が高い」などの文言を商品に表示することができます。
「コリン」を補給することの重要性がアメリカでは認知されていると言えるでしょう。
日本でも「コリン」を補給することの重要性の認知が今後は進んでいくものと考えられます。